ノーコード開発は、従来のプログラミング開発に比べて、開発費用や期間を大幅に削減できるメリットがあります。
本来数百~数千万円かかるシステム開発であっても、ノーコードであれば3分の1程度もしくはそれ以下に抑えられるでしょう。
当記事では、ノーコード開発にかかる費用とフルスクラッチ開発の費用を比較し、ノーコード開発のメリットやシステム会社の選び方を解説します。
ノーコード開発を検討している方や、費用が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
ノーコード開発にかかる費用
ノーコード開発は、コードを書かずにアプリケーション開発する手法です。通常のプログラミングとは異なり、ドラッグ&ドロップなどのGUI上の操作のみで開発を行います。
コーディングを必要としないため、時間や労力などのコストを大幅に削減できることが特徴です。あらかじめ用意されたパーツを利用するため、ミスやバグが少なく、改修も短時間かつ低コストで対応することができます。
しかし、一口にノーコード開発といっても、自社で開発するか・システム会社に受託開発するかによって、かかる費用は大きく異なります。
以下で、それぞれの開発方法別にかかる費用を見ていきましょう。
自社で開発する場合
ノーコードを自社で開発する場合、開発のためにエンジニアを雇う必要がありません。そのため、エンジニアに割く人件費を大幅にカットできます。
代表的なノーコードツール「Bubble」の利用プランは以下の通りです。
プラン | Free | Personal | Professional | Production |
料金 | 0円 | $29/月 $25/年 | $129/月 $115/年 | $529/月 $475/年 |
利用ツールによって料金は異なるものの、自社開発であれば、毎月の利用料金のみで開発可能です。
ただし、既存の社員のみで企画から運用を行う必要があるので、ツールの学習コストや運用リソースが必要になります。
システム会社に受託開発する場合
ノーコード開発を外注すると、企画・デザイン・開発・運用など、一連の流れを一貫してサポートしてもらうことができます。
システム会社やアプリの内容によって幅があるものの、数十万円~数百万円程度で開発が可能です。
大まかな費用相場は以下の通りです。
Webアプリ | 80~300万円 |
HP | 10~150万円 |
ECサイト | 15~50万円 |
初期費用として数十万円~数千万円、月の運用コストで数千~数万円の費用がかかるイメージです。
システム会社によっては、上記よりさらに高額になるケースもあります。ただし、外注先を選ぶときは、費用だけでなくクオリティや信頼性にも着目しましょう。
フルスクラッチ開発にかかる費用
通常のシステム開発(フルスクラッチ開発)は、オーダーメイドで完全オリジナルなアプリを0から開発する手法です。
業務拡大に伴う機能拡張や、システムの改良・改善、微調整が必要になったときに、フルスクラッチ開発であればフレキシブルに対応することができます。
フルスクラッチ開発でかかる費用は、おもに「人月×人月単価×開発期間(要件定義+機能設計+機能実装+テスト)」で決まります。人月とは、開発に必要な1ヶ月の人員の数です。
以下で、フルスクラッチ開発でかかる費用を細かく見ていきましょう。
目的別の開発費用
フルスクラッチ開発でかかる大まかな費用相場は、以下の通りです。
コーポレートサイト | 20~300万円 |
ECサイト | 60~400万円 |
マッチングサイト | 100~500万円 |
予約管理サイト | 80~500万円 |
CMS | 50~400万円 |
SNS | 100~500万円 |
ゲーム系アプリ | 300~3,000万円 |
上記から分かる通り、開発するアプリやサービスの内容・規模によって、必要な費用は大きく異なります。仕様次第では小さくも大きくもなることを把握しておきましょう。
外注する際は、途中で追加要件が発生して金額が膨れ上がってしまう可能性があるので、アプリの要件定義に注意して進行しなければなりません。
機能別の開発費用
フルスクラッチ開発で機能別にかかる費用相場は、以下の通りです。
決済システム | 20~50万円 |
プッシュ通知機能 | 10~100万円 |
デザインの実装 | 10~100万円 |
チャット・メッセージ機能 | 20~50万円 |
ログイン機能 | 10~20万円 |
フルスクラッチ開発では、一つの機能を追加するごとに費用が発生することが大半です。
実装する機能が多数になる場合は、その分費用が高額になることを頭に入れておきましょう。
その他にかかる開発費用
システム運用では、開発費用だけでなく以下のような費用もかかります。
サーバー数千~数万円/月SSLサーバー証明書5~10万円保守・運用開発コストの10~20%
サーバーは、Webアプリやサイトを運用するために必要不可欠なものです。たとえ規模の小さなアプリでもサーバーは用意しなければなりません。
SSLサーバー証明書は、サーバーとブラウザ間の通信データを暗号化するための証明書です。なりすましや盗聴などのセキュリティ対策を行いリスクを回避できます。
ノーコード開発のメリット
ノーコード開発のメリットには以下のようなものがあります。
費用が3分の1程度に抑えられる
開発期間が短縮できる
修正や改善をスピーディーに行える
ここで、改めてそれぞれのメリットを確認していきましょう。
1. 費用が3分の1程度に抑えられる
ノーコードであれば、開発費用をフルスクラッチの3分の1程度に抑えられることが大きなメリットです。
場合によっては、50%以上安く開発できるケースもあるでしょう。
ただし、費用はシステム会社によって大きくかかる部分ですので、気になるシステム会社に直接問い合わせましょう。
2. 開発期間が短縮できる
ノーコードは、開発コストだけでなく開発期間も大幅に削減できることがメリットです。
フルスクラッチ開発にかかる期間は、半年以上が目安です。場合によっては1年以上かかることもあり、不具合や修正が発生すると数年かかるケースも想定できます。
一方ノーコード開発であれば、最短2週間〜数ヶ月程度で開発が可能です。自社開発であれば、最短即日でシステムを構築できることもあるでしょう。
3. 修正や改善をスピーディーに行える
アプリ開発では、入念に開発を進めてもバグが発生します。
フルスクラッチ開発によるバグの多くは、人間の判断の誤りによるものが多い傾向です。
一方ノーコードはそもそもコードを記述しないため、人間の判断の誤りが起きにくくなり、結果的にバグが発生しにくくなります。
アプリに修正や改善が必要になった場合でも、開発時と同じように簡単に対応することが可能です。
ノーコードを受託開発するシステム会社の選び方
ノーコードを受託開発する場合は、システム会社選びを慎重に行わなければなりません。
以下をポイントに、システム会社を選定しましょう。
開発実績は豊富か
ツールの要件が適しているか
下請けに丸投げしていないか
信頼できる会社か
ここでは、それぞれのポイントについて解説します。
開発実績は豊富か
システム会社を探す際は、まず実績や経験をチェックしましょう。
やり取りのスムーズさやシステムの精度にかかわってくるため、実績や経験が豊富な会社を選びましょう。
単に開発実績を見るだけでなく、以下の2点をチェックしてください。
開発のこだわりや成功要因はあるか
開発したいシステムに似た事例があるか
開発実績が多くても経験がないと、対応できない範囲が多い可能性もあります。
たとえば、社内向けの業務システムなのか、一般向けのWebサービスなのかで必要な機能は異なるためです。
さらに医療や金融系などのシステムは特殊な仕組みと業界知識が必要になるので、細かな実績や中身の部分まで確認しましょう。
得意分野と要件が適しているか
開発会社の得意分野をチェックして、自社で作りたいシステム開発が得意かどうかを確認しましょう。
たとえば、「医療系」「金融系」など業界ごとの分野や、「格安での開発」「PHP言語が得意」「アジャイル型の開発に特化」など、それぞれ強みがあります。
システム会社の実績ページだけでなく、会社の強みをチェックしてください。
下請けに丸投げしていないか
システム会社の業態はさまざまです。たとえば、すべての開発業務を自社で行っているところもあれば、プロジェクトの管理のみ行い、開発や運用の業務は下請けに外部委託している会社もあります。
下請けに丸投げしている会社や、外部委託の比率が高い会社は、エンジニアの実績やスキルが乏しい可能性が考えられるでしょう。
またコミュニケーションが2段階になることで、認識のズレが発生しやすく、その分工数が増加します。
クオリティを重視したい場合は、自社開発している会社に外注するのがおすすめです。
信頼できる会社か
開発会社が信頼できるかどうかも重要なポイントです。安定してシステム会社を続けているかをチェックしましょう。
年数が浅い=悪いというわけではありませんが、開発したシステムは数年〜数十年近く使い続けることもあります。
そのあいだ、保守運用のサポートで関わったり、修正・改善で対応を依頼したりすることもあるでしょう。
社員の数や開発経験の長さを参考にしつつ、信頼できる会社を選ぶことが重要です。
もし、今新規事業の立ち上げや社内でのノーコード開発をご検討中の方は、シースリーレーヴにお気軽にご相談ください。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
まとめ
ノーコード開発であれば、フルスクラッチの3分の1程度で費用や期間を削減できます。
システム会社や開発するアプリの内容によって幅はありますが、数十万円〜数百万円で開発することができるでしょう。
ノーコードを受託開発する場合は、実績や内容を確認しつつ、自社開発をメインで行っている信頼性の高いシステム会社に依頼しましょう。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!