システム構築・開発の依頼を検討するにあたって、費用相場について気になる方は多いと思います。中には、「見積もりを出されたが適正価格か分からない」と不安に思っている方もいるでしょう。
実際に、システム会社のホームページを見ても、費用の幅が広すぎてどれが正解なのかいまいち分かりづらい、といったケースも珍しくありません。
当記事では、システム構築・開発にかかる費用相場について種類別で解説していきます。システム開発の依頼を安くする方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
【種類別】システム開発にかかる費用・相場
システム開発にかかる費用相場は、システムの規模や難易度によって大きく異なります。
開発されるシステムの種類は、大きく分けて「基幹システム」「業務支援システム」「Web系システム」「スマホアプリ」の4つです。
まずは、各システムの費用相場について解説します。
基幹システム開発の費用相場
基幹システムとは、会計・人事・生産・販売など企業の根幹を担う情報を管理するシステムのことです。
たとえば、販売・生産管理システムは業務の複雑性や重要性が高く、複数人で使用するケースが多く、500万円〜1000万円以上が目安となります。
人事管理・財務会計システムなどはもう少し安くなり、300万円〜600万円程度に抑えられるでしょう。
業務支援システム開発の費用相場
業務支援システムとは、顧客情報や営業活動、プロジェクトを管理するシステムのことです。
たとえば、顧客管理(MA・SFA・CRM)、プロジェクト管理など、顧客と直接かかわるフロント業務に関するシステムを指します。
業務支援システムの費用相場は、300万円〜1000万円程度です。どのような機能を実装するかなど、さまざまな要因で費用相場は大きく変動します。
非常に高機能な業務支援システムを開発する場合は、数千万円程度かかることもあるでしょう。
Web系システム開発の費用相場
Webシステムとは、インターネットで利用できるシステム・サービスのことです。顧客管理システム(CRM)など、近年多く利用されているクラウドサービスもWebシステムに分類されます。
コーポレートサイト | 20~300万円 |
マッチングサイト | 100~500万円 |
予約管理サイト | 80~500万円 |
Q&Aサイト | 60~300万円 |
ECサイト | 60~1000万円 |
CMS | 50~400万円 |
掲示板 | 50~300万円 |
このように、開発費用の相場は大きな幅があり、多くの機能を備えるほど開発費用は高くなります。
また中小の会社か大手の開発会社か、オフショア開発にするかなど、どこに委託するかによって金額は上下します。
スマホアプリ開発の費用相場
スマホアプリは、iOSとAndoroidで動作するスマートフォン向けのアプリです。
不特定多数のユーザーに向けたアプリ、社内で使える業務システムとしてのアプリを開発する企業も存在します。
スマホアプリ開発にかかる費用相場は以下の通りです。
ショッピングカート | 50~300万円 |
カタログ・フリーペーパー | 50~100万円 |
通話・メッセージアプリ | 100~500万円 |
ゲーム系 | 200~1000万円 |
以下の資料では、システム開発の際におすすめのノーコード開発ツールをご紹介しています。資料の内容は以下です。
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システム構築にかかる費用と見積もりの内訳
システム構築に関する見積もりでは、以下のような項目があります。
要件定義
運用設計
デザイン制作
運用・保守
それぞれ順に解説します。
要件定義
要件定義は、開発するシステムに必要な機能などを明確にする作業のことです。具体的には、予算や必要な機能、スケジュール、工数、実装手順などを決めていきます。
大規模な開発やシステムの複雑さによって、要件定義にかかる工数が増えるので、要件定義費用も比例して上がります。
要件定義を行った上でキャンセルすると、開発費全体の10%程度の費用がかかる場合もあるので注意が必要です。
運用設計
運用設計とは、サーバーをはじめとする必要なインフラやデータベース、アプリの設計などを指します。
サーバー上で機能するシステムを設計するため、実装する機能が増えるほど費用が高くなると考えておきましょう。
ここで、システム構築で使用するプログラミング言語を決定します。
デザイン制作
デザイン制作費用は、UIを制作するのにかかる費用で、主にWebデザイナーやUI/UXデザイナーが担当します。
モバイル端末対応のUIデザインや使いやすい管理画面など、システムに必要なデザインはすべて制作費用が必要です。
デザイン制作費用は、5万〜20万円程度で他の項目に含まれていることもあります。
運用・保守
システム開発は作って終わりではなく、リリース後も継続的に運用・保守をする必要があります。そのため、あらかじめ運用・保守の予算も決めておきましょう。
運用費は、システム開発全体の1~5%程度です。300万円で開発したシステムであれば、運用・保守にかかる費用は月3〜15万円ほどかかります。
大規模なアップデートになると別途料金がかかることもあります。
システム開発・構築費用が決まる仕組み
システム開発の費用は、「人件費(開発費)+諸経費」で計算されます。
そして、人件費は「人月×人月単価×開発期間」で決まります。
人月:エンジニア、プログラマーなど開発に必要な1ヶ月の人員 人月単価:人員1人あたりが1ヶ月に作業した場合の費用 開発期間:開発・リリースまでにかかる期間 |
システムを開発する場合に、1ヶ月5人のスタッフが必要であれば5人月になります。
人月単価は会社やエンジニアのスキルによって異なりますが、平均は100万円前後となっています。
システム構築の作業工程
システム構築の単価が決まる仕組みは理解したものの、実際にどのような流れで作業が行われているかが分からないと、単価に納得できないこともあるでしょう。
一般的に、システム開発は以下の流れで行われます。
|
これらすべてにかかる費用がシステム構築費用となります。
なお、システムを利用する上で必要不可欠な「運用・保守」の工程は、初期費用に含まれていないケースが多いです。
システムの構築費用とは別にかかることが多いので、契約費用だけでなくランニングコストも加味して検討しましょう。
「人月単価が高い=システム構築の質が高い」ではない
企業によっては数十万円単位で単価に開きがあるケースも珍しくありません。しかし、人月単価が高いからといって、必ずしも成果物の質が高いわけではありません。
システム構築では、大手のシステム会社が依頼を受けて、さらに子会社や委託会社に作業を依頼するケースがあります。その場合に利益を確保するために人月単価が高めに設定されることが多いのです。
「大手だから」「単価が高いから質も良いだろう」といった理由だけで依頼先を決めてしまっては、クオリティは普通なのに費用だけ高くなってしまう可能性も考えられます。
システム構築にかかるコストを抑えるには、単価の安い中小規模のシステム会社を選ぶのも手です。
システム開発費用を安く抑える5つの方法
システム構築・開発するシステムは、規模が大きくなるほど費用が膨らみます。
ここでは、システム開発にかかる費用を安く抑える方法を5つ紹介します。
1. 実現したい機能や課題を明確にする
システム構築の目的が曖昧なままの場合、修正や作り直しが発生するケースもあります。こういった場合、別料金がかかったり時間的なロスも発生するでしょう。
そのため、このような事態を避けるには、ざっくりとした要望ではなく、具体的な課題をイメージできるまで落とし込み共有することが大切です。
「この機能はほしい」「○○は不要」など、不要な機能も明確にしておきましょう。
また使用年数を想定して、短期間しか使用する予定がないのであれば、構築費を抑えられるよう機能を見直すことも重要です。
2. システム開発の補助金を活用する
開発費を抑えるには、国や自治体が提供する、システム開発で活用できる補助金を利用する方法もおすすめです。原則、契約前の申請が必要となるので、依頼会社選びと並行して情報を調べておきましょう。
システム開発に利用できる補助金は、以下のようなものがあります。
| 採択率 | 補助額 |
ものづくり補助金 | 約45% | 100~1,000万円 |
事業再構築補助金 | 約40% | 100~8,000万円 |
IT導入補助金 | 約50% | 30~450万円 |
小規模事業者持続化補助金 | 約50% | 50万円 |
ただし、システム開発の補助金の採択率は約50%と低いのが現状です。揃える書類や申請項目も多いので、不備のないよう早めに準備しましょう。
3. 実装する機能を最小限に抑える
システム開発の費用は、実装する機能が多いほど増大します。そのため、絶対に必要な機能以外は実装せず、最小限に抑えると費用を節約できるでしょう。
せっかくシステム開発を行うのであれば、多数の機能を追加したいと考える方もいるかもしれません。
しかし、費用を抑えたいのであれば、優先したい機能と拡張性だけを残しつつ、必要ない機能は一旦実装しない方向で進めましょう。
4. クラウドシステムを利用する
業務効率化を目的としてアプリ開発したい場合は、クラウドシステムを利用するのもおすすめです。たとえば、SaaSの場合、サブスクリプション契約をすると費用を大幅に抑えることができます。
クラウドシステムには、以下のようなSaaSがあります。
業務系システム
会計システム
ビジネスチャット
社内SNS
自社に必要なシステムがSaaSだけで完結するのであれば、検討するといいでしょう。クラウドシステムを導入しても補えない場合は、初めからアプリ開発をしたほうが得策です。
5. ノーコード開発を依頼する
フルスクラッチ開発ではなく、ノーコード開発を依頼するのもおすすめです。
ノーコード開発とは、ソースコードの記述不要で、ドラッグ&ドロップの簡単な操作のみでシステムやアプリケーションを構築できる手法です。
ノーコードであれば、フルスクラッチの3分の1もしくは4分の1程度に費用を抑えられます。さらに、数年かかる開発期間を数か月に短縮できるので、プロトタイプ開発やスタートアップ企業にもおすすめです。
「ノーコード開発でどのくらい費用を抑えられるのか」「フルスクラッチ開発とノーコード開発の違いを詳しく知りたい」という方は、「ノーコード開発にかかる費用は?フルスクラッチとの比較や受託開発会社の選び方」をご覧ください。
失敗しないシステム開発会社の選び方
システム開発会社選びを誤ると、思ったような仕上がりにならず、コストや時間を無駄に浪費してしまいます。
以下をポイントにシステム開発会社を選びましょう。
複数の会社から見積もりを取る
開発実績や規模をチェックする
ここからは、Web開発におけるシステム会社の選び方を解説します。
複数の会社から見積もりを取る
システム会社を選ぶときは、必ず複数の会社から見積もりを取りましょう。
どのような機能を実装したいのか、それぞれの予算はどの程度かなど、項目ごとに細かな要望書を提出します。
会社ごとに費用を比較検討して、自社の予算に合った会社を選びましょう。
開発実績や規模をチェックする
システム会社を選ぶときは、開発実績もチェックしましょう。
開発したいシステムや業種と類似した実績はあるか、開発実績は豊富にあるかを十分に確認したうえで依頼するのが理想的です。
システム開発の成果物は、依頼する会社の経験やスキルによって決まると言っても過言ではありません。できる限り実績豊富なシステム会社を選ぶようにしましょう。
システム構築の費用まとめ
システム開発は、サービスの規模や機能はもちろん、選定する会社によっても大きく異なります。必ず複数の会社から見積もりを取った上で、自社の予算内で対応できる実績豊富な会社に依頼しましょう。
また、費用を安く抑えて開発したい場合は、「ノーコード開発」がおすすめです。低コストかつハイスピードで、ある程度の機能であれば高クオリティで実装できるので、現在多くの企業でも取り入れられている開発手法でもあります。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!